一覧に戻る

7月の行事食にはどんなものがありますか?

7月は本格的な夏の到来とともに、七夕や土用の丑の日など行事が目白押しです。
暑さによる食欲不振や夏バテを防ぐためにも、行事にちなんだ料理や旬の食材で食卓に季節感と栄養を取り入れましょう。ここでは、7月を象徴する行事食とおすすめ献立、各地に伝わる食文化をご紹介します。

 

七夕(7月7日)

五節句のひとつである七夕は、天の川をイメージしたそうめんが定番です。食紅や青じそで色付けした星形のにんじんやオクラを添えると、見た目も華やか。彩りちらし寿司や寒天で作る天の川ゼリーを組み合わせれば、食欲が落ちがちな子どもや高齢者にも喜ばれます。行事の由来を話題にすれば、食育にも役立つでしょう。

海の日(7月第3月曜日)

国民の祝日「海の日」は、海洋国・日本の繁栄を支える海に感謝する日。食卓では海鮮丼タコ飯、焼き魚、貝の味噌汁といった海の幸を主役に据えると趣旨に合います。タコは「多幸」に通じる縁起物でもあり、夏祭りシーズンのメニューにも最適です。

土用の丑の日(7月下旬)

夏の土用にあたる丑の日は、ビタミンB₁や良質なたんぱく質が豊富なうなぎを食べる風習で有名です。うな重やう巻き(うなぎ入り卵焼き)、酢の物のうざくが代表的ですが、うなぎが苦手な人向けに豚の生姜焼き鶏の照り焼きといったスタミナ料理を用意しても喜ばれます。たれの甘辛い香りが食欲を刺激し、暑さで弱った胃腸をいたわってくれます。

旬の食材を活かした7月のおすすめ献立

7月はトマト、なす、きゅうり、とうもろこし、枝豆などの夏野菜が最盛期。夏野菜の揚げびたしは、冷やしてもおいしく、だしの旨味で塩分を取りすぎずに済みます。
魚介では鮎の塩焼きイワシの梅煮が香り高く、カルシウム補給にも最適。デザートにはすいか寒天桃のコンポートを添えて、みずみずしい甘さでクールダウンしましょう。

地域に伝わる7月の食文化

日本海側の一部地域では、旧暦七夕(8月)に行事を移しているため、そうめんより笹巻き笹だんごが供されることもあります。
関西には小豆入りの餅を食べて邪気を払う土用餅の風習があり、鹿児島では夏祭り「六月灯」でさつま揚げや郷土菓子が振る舞われます。土地ごとの伝統を知り、メニューに取り入れると、行事食がより深みのある体験になります。

まとめ

七夕のロマンチックな星物語、海の日の海鮮料理、土用の丑の日のうなぎ――7月の行事食は、暑さで沈みがちな気分も晴れやかにしてくれる力強い味方です。旬の野菜や魚介で栄養バランスを整えつつ、行事の意味を添えた献立を実践して、夏本番を健やかに乗り切りましょう。