丈夫な骨は怪我防止にもなる!骨を強くするために積極的に摂りたい食材、避けたい食材。
2020年09月15日
人間の骨は18歳ごろをピークに少しずつ骨量が減っていくため、ある程度の年齢になると骨密度が下がるのは自然な現象と言えます。しかし、骨密度が低いままにしていると、骨の劣化がさらに進んで骨がもろくなり、折れたりひびが入ったりしやすい状態になります。骨量が極端に少なく脆い「骨粗しょう症」になると、くしゃみをしただけで肋骨にひびが入るなど、骨折しやすい状態になって危険です。
また、骨粗しょう症による骨折は高齢者が「寝たきり」になる原因の第3位に挙げられているため、丈夫な骨を作ることは怪我防止だけではなく健康寿命を伸ばすことにもつながります。
骨を強くするためにはどのような食材を積極的に摂り、どのような食材を避けたほうがよいのでしょうか。
積極的に摂りたい食材
骨を丈夫にするには、何といっても骨の原料となるカルシウムを摂取することが重要となります。しかし、カルシウムは吸収率がよくない栄養であるため、カルシウムだけを摂って骨の原料として活用できないことがあります。
そこで、カルシウムだけではなく、カルシウムの吸収を高める「ビタミンD」、骨の形成を助ける「ビタミンK」、骨を強化する「タンパク質」も積極的に摂取していきましょう。
食材の例
・乳製品…牛乳、チーズ、ヨーグルトなど。カルシウムとタンパク質を摂取できる
・魚類…シシャモやワカサギなど、骨ごと食べられる小魚はカルシウムとタンパク質、サンマやサバなどの青魚はビタミンDが豊富
・キノコ類…シイタケやマイタケなどのキノコ類はビタミンDが豊富
・納豆…ビタミンとタンパク質を同時に摂取できる。イソフラボンで骨粗しょう症予防効果も期待できる
・緑黄色野菜…小松菜、モロヘイヤ、ほうれん草、春菊、ブロッコリーなどの緑黄色野菜はビタミンKが豊富。小松菜やホウレンソウはカルシウムも含んでいる
避けたい食材
栄養素のなかにはカルシウムの流出を促進したり、カルシウムの吸収を阻害するものもあります。少量であればあまり問題ありませんが、過剰摂取には注意が必要です。カルシウムの吸収を阻害するアルコールや、カルシウムの排出を促すカフェインを摂りすぎないよう注意しましょう。
また、特に注意したいのが「リン」の摂りすぎです。リンはカルシウムと結合して骨や歯を形成する栄養素ですが、過剰になってカルシウムとのバランスが崩れると骨からカルシウムが放出してしまい、骨軟化症や筋肉の萎縮を引き起こすことがあります。
リンを多く含む食材
・ハムやソーセージなどの加工肉
・インスタント食品
・スナック菓子
まとめ
骨を丈夫にするには、骨の原料となるカルシウムやカルシウムの吸収や骨の形成を助ける栄養素を意識して摂取するとともに、カルシウムの吸収を阻害する栄養素を含む食材を避けることが重要です。
しかし、食事だけで骨を強くするのは難しいため、適度な運動などで骨の成長を促し、睡眠をしっかりとるなど、生活習慣も見直していくとよいでしょう。