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骨粗しょう症予防にとり入れたい栄養素と食材は?

年齢を重ねると骨密度が低下しはじめ、高齢になると骨がもろくなって骨折しやすくなります。なかでも、骨を作る細胞と壊す細胞のバランスが崩れることで起こる骨粗しょう症は転倒などによる骨折を招き、骨折が原因で寝たきりになってしまう可能性があります。

健康な体を維持するためには骨を健康に保ち、骨粗しょう症を予防することが大切です。

今回は、骨粗しょう症予防に取り入れたい栄養や食材、控えたい食材を紹介します。

 

取り入れたい栄養素

骨粗しょう症を防ぐためには、骨を作る細胞がしっかりと機能できるよう骨の原料となる栄養、原料となる栄養の吸収を助ける栄養、骨の生成を助ける栄養をしっかり補給することが重要です。

 

【カルシウム】

カルシウムは骨の原料となる栄養です。日本人はカルシウムが不足しがちといわれていますので意識して摂取したい栄養素です。過剰摂取すると高カルシウム血症などの原因になりますが、食事からカルシウムを摂取している場合は過剰摂取になる心配はほぼありません。

 

【タンパク質】

タンパク質は骨の内側を作るコラーゲンの元となる栄養素で、骨の丈夫さを左右する「骨密度」の低下を防ぐには欠かせない栄養素です。

また、タンパク質は骨を支える筋肉の原料にもなりますので、骨を内側と外側から守るためにも積極的に摂取しましょう。

 

【ビタミンD】

ビタミンDはカルシウムの吸収をよくする働きを持つ栄養です。食品から吸収できるほか、日光に当たると体内で生成されるという特徴があります。食事でとることはもちろん、日光浴や屋外での軽い運動習慣などを取り入れるとより効果的です。

 

【ビタミンK】

ビタミンKは骨形成を促進する効果、骨の破壊を抑える効果、骨のコラーゲン生産を促進して骨の質を改善する効果があるなど、骨粗しょう症の予防や改善に重要な役割を果たす栄養素です。

 

おすすめの食材

骨粗しょう症予防には、カルシウム、タンパク質、ビタミンD、ビタミンKを多く含んだ食品が適していますが、中でも特におすすめなのが納豆です。

納豆はカルシウム、タンパク質、ビタミンKを含んでいるほか、骨代謝の調整に関係のあるエストロゲンに似た作用をするイソフラボンを含んでいるため、骨粗しょう症予防効果が期待できます。

また、牛乳やヨーグルトといった乳製品、青魚は、カルシウム、タンパク質、ビタミンDの摂取に最適です。魚は切り身よりもオイルサーディンなど骨ごと食べられる食材がおすすめです。

このほか、キノコ類や青菜類、海藻類は骨の生成やカルシウムの働きを助けるマグネシウムも含んでいますので積極的にとりたい食材です。

 

控えたい食材

骨粗しょう症を予防するために特に気を付けたいのはリンの過剰摂取です。リンは骨を構成する栄養素であるため、骨を健康に保つためにはある程度とる必要がありますが、過剰になるとカルシウムの吸収を妨げてしまいます。

通常の食事から取っている量であれば問題はありませんが、インスタント食品やスナック菓子などの加工食品に添加物として加えられているため、これらの食品を取り過ぎると過剰摂取になる可能性があります。インスタント食品などはできるだけ避けましょう。

また、アルコールやカフェインもカルシウムの吸収を妨げるので量に注意してほどほどに楽しむようにしましょう。

 

まとめ

骨粗しょう症予防に必要な栄養素はサプリメントでも摂取可能ですが、サプリを使うと過剰摂取になりやすいため注意が必要です。また、心臓や肝臓などに疾患がある方や薬を服用中の方は、医師などに相談してメニューを考えてください。