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インフルエンザに勝つ!免疫力を高める食材。

冬になると流行するインフルエンザは感染力も強く、1人がかかると次々と感染者が出るということも珍しくありません。

学校であれば感染を防ぐために学級閉鎖も可能ですが、会社は学校のように「閉鎖」できません。

インフルエンザをはじめ、風邪やノロウィルスなどの病気は免疫力が下がっているとかかりやすく、長期化・重症化しやすい傾向があります。

食事や生活習慣を見直して免疫力を高めることが、予防と早期治癒につながります。

免疫力を高める3つの基本

免疫力を高め、健康的な生活を送るための基本は「食事」「運動」「睡眠」の3つです。

人間の体を作っていのは食事で摂ったさまざまな栄養です。栄養が極端に偏った食事や特定の栄養素が欠乏した状態が続くと内臓に負荷がかかり、「体に疲労が蓄積する」「血行や代謝機能が落ちる」など、さまざまなトラブルが起こり、免疫力も低下してしまいます。

さらに、最近の研究では体内の免疫細胞は、6~7割が腸管に存在しているといわれています。そのため、偏った食事などで腸内環境が悪くなると、その情報が免疫細胞に伝えられ、免疫機能がうまく働かないと考えられています。

運動は、食事で摂った栄養素や酸素などを血液が体の隅々までスムーズに運べるよう、健全な筋肉を作り維持するという役割があります。

筋肉量が少ないと血流が悪化するだけではなく代謝機能や免疫力も低下してしまいます。

呼吸を速めて新鮮な酸素を体内にとり入れることができるウォーキングや水泳、サイクリングなど、ゆったりしたペースの有酸素を取り入れると、免疫力が向上するといわれています。

免疫物質は自律神経のうち「副交感神経」が活発に働いているときに生成されています。

副交感神経が機能するのは気持ちがリラックスしているときや睡眠中ですので、免疫物質をたくさん分泌し、免疫力を高めるためには「質のよい睡眠をしっかりとること」が大切です。

免疫力を高める食材

運動や睡眠の重要性はわかっていても、忙しい現代人にとって「20分以上の有酸素運動」や「7時間以上の睡眠」は実現が難しいものです。

しかし、食事生活は比較的簡単に変えることができますので、免疫力を高める食材を積極的にとり、病気にかからない・かかりにくい体を作っていきましょう。

生姜

古くから万能薬として親しまれてきた生姜は、セスキペルテンという鼻詰まりを解消し、咳を抑える働きのある物質が含まれているほか、加熱調理した生姜は血行促進や体を温める効果があります。

また、免疫細胞を多く持つ肝臓の機能を高める効果があるといわれており、肝臓の病気はもちろん、風邪などのさまざまな病気を防いでくれる食材です。

納豆

大豆を発酵させて作る納豆は、良質のタンパク質やイソフラボン、カルシウムなど、健康に良い栄養素を一度に摂ることができる食材です。

強い抗菌作用があるともいわれており、免疫力向上、健康増進、美肌効果など、さまざまな効果が期待できます。

ヨーグルト

ヨーグルトに含まれている乳酸菌が腸内環境を整え、免疫力を高める効果があります。

乳酸菌は200種以上が存在し、なかでも注目を集めているのが「乳酸菌シロタ株」「KW乳酸菌」「プラズマ乳酸菌」「LG21乳酸菌」「モラック乳酸菌」「L-92乳酸菌」「ガセリ菌SP株」「フェカリス菌」「ラブレ菌」です。

いずれも腸内環境改善・免疫力向上効果がありますが、なかでもプラズマ乳酸菌とモラック乳酸菌がインフルエンザ予防効果が高いといわれています。

なお、乳酸菌は一部の漬物にも含まれており、京都の「すぐき漬け」にはラブレ菌が含まれています。

にんにく

にんにくに含まれているアホエンやアリシン、硫黄化合物は強力な抗酸化力と殺菌力があり、インフルエンザや風邪を予防する効果があります。

血行促進効果もあり、免疫力を高めや身体を内側から温めてくれます。

青魚

青魚に含まれるDHAとEPAは、免疫細胞の細胞膜を柔らかく保ち、免疫細胞同士の情報交換をスムーズにすることで免疫力を高める効果があります。

さらに、炎症を抑える作用や中性脂肪を減らす効果、血液をサラサラにして流れをよくする効果など、さまざまな健康増進効果があります。

脳を活性化する作用もあるため、食事に取り入れると集中力や記憶力向上につながるかもしれません。

まとめ

このほか、ビタミンCやクエン酸を豊富に含む柑橘類、ネバネバ成分「ムチン」を含む山芋やオクラ、肝機能を高めるウコンやシジミも免疫力を高める食材として注目されています。

ただし、栄養素が偏ると免疫効果を高めるどころか過剰摂取によるトラブルが起こることもありますので、肉・魚・野菜をバランスよく取ることが重要です