魅力あるホテル朝食のための条件。

2019年02月01日

旅の楽しみはさまざまですが、近年注目を集めているのが「朝食」です。

リゾートホテルはもちろんビジネスホテルを選ぶときも「朝食が魅力的」であることを重視して選ぶ人も多く、今や朝食は集客やリピート率に大きく影響するといっても過言ではありません。

ところで、魅力あるホテル朝食とはどのようなものでしょうか。

ホテルの朝食はバイキング形式と定食形式に分けることができますが、どちらのスタイルでも「看板メニュー」があることは非常に重要です。

例えば、洋食バイキング形式の朝食では「新鮮な卵を使ったプレーンオムレツ」「国産小麦のホテルパンと無添加ジャム」、和定食の朝食では「地元産のお米を使った炊きたてご飯」「炭火でじっくり焼いた魚」などのように、「ここでしか食べることができない」というメニューを用意しましょう。

まれに、冷えた味噌汁やご飯が好きという方もいますが、ほとんどの人は「温かい味噌汁と湯気のたったご飯」の方を好みます。

冷めると硬くなってしまう肉料理や魚料理などは「冷たい状態で食べたい」という人はほとんどいないでしょう。

料理にはそれぞれ「適温」があり、その温度よりも冷めていたり熱すぎたりすると美味しくいただくことができません。

その料理が持つ魅力を最大限に活かすためにも、温度管理は非常に重要なポイントです。

茶色一色で占められた食卓や野菜がしなびて変色しているサラダは、食欲が減衰するだけではなく、その後のモチベーションにも大きな影響をもたらします。

一日の始まりである朝食はその日一日の気分も左右しますので、彩りが豊かであること、食材の新鮮さが見た目でわかることは非常に大事です。

バイキング形式の場合、料理の彩りや盛り付けがきれいなことはもちろんですが、料理の並べ方も見た目に影響します。

取りにくい配置にならないよう注意しながら、彩りよく料理を並べることができるとよいですね。

バイキング形式の朝食の魅力は「好きな料理を好きなだけ食べることができる」ということです。

しかし、お皿の上に料理が乗っていないと「食べたいのに食べられない」という状況になり、バイキングの魅力が激減してしまいます。

朝は急いでいる人が多いため、料理の補充が遅いと「食べたいものを食べることができなかった」という不満につながりやすい時間帯です。

料理が出るのを待つ時間がないよう、適宜補充できるとよいですね。

飲食店全般に言えることですが、食器やテーブル、店内が清潔であることは非常に重要です。

また、ホテルは「非日常」の空間を楽しむ場所でもありますので、特別な空間であることが求められます。

例えば、曇ったフォークやスプーンは一般家庭ではありふれたものですし、個人経営の飲食店などでは見かけることも多く、使用する上では何の問題もありません。

しかし、ホテルは非日常の空間です。一般家庭や普段使いの飲食店のような曇ったフォークやスプーンのような日常感のある道具を使っていると、ホテルが持つ「特別感」を演出することはできません。

高価な道具をセッティングすることで特別感を演出することもできますが、シワやシミのないテーブルクロスやナプキン、よく磨かれたフォークやスプーン、曇り一つないグラスなど、高いレベルの清潔感を保つことを心がければ、コストをかけなくても特別感を演出することができます。

まとめ

看板メニューの存在や見た目、温度管理や適切なタイミングでの補充といったサービスはホテル朝食を魅力的にする要素です。

しかし、なによりも重要なのは「美味しい」ということではないでしょうか。

目にも舌にも心地よい料理を特別な空間で提供することが、魅力あるホテル朝食のための条件といえそうです。