大谷選手は1日7食摂ってる?!アスリートと食べる力について。
2019年10月28日
近年、SNSなどの普及によってこれまではあまり知られるがなかったアスリートの私生活を知る機会が増え、日々の食事内容や量に注目が集まるようになりました。
そのなかでも多くの人が驚愕したのが、MLBのロサンゼルス・エンゼルスに所属し、NPB史上初となる「2桁勝利・2桁本塁打」を達成。2015年には最優秀防御率、最多勝利、最高勝率の投手タイトルを獲得。2016年には、NPB史上初の「2桁勝利・100安打・20本塁打」を達成するなど、華々しく活躍するプロ野球の大谷選手が「1日に7食摂っている」ということです。
また、大谷選手のほかにもプロ野球のダルビッシュ有、プロレスラーの中西学、ラグビー日本代表選手、ドイツのプロサッカーチームなどの食事回数と食事量の多さが注目を浴びており、アスリートの肉体維持には「食べる力」が欠かすことができないという認識が広がりつつあります。
筋肉や骨の維持と強化
ハードな運動をするアスリートは筋肉や骨が弱いとじゅうぶんなパフォーマンスを出すことができないだけではなく、競技中にケガをする可能性が高くなります。
筋肉の元となるたんぱく質と、骨の元となるカルシウムを摂ることは筋肉と骨を維持する上で欠かせないというだけではなく、競技のために必要な体を育てるために重要です。
食べる力はアスリートにとって「成長力」と直結する力といえるでしょう。
運動中に消費する糖を補給
筋肉を動かすために必要なエネルギー源である「グリコーゲン」は、炭水化物や糖分を分解することで得られる物質です。
激しく体を動かすと糖の消費が激しくなり、体内の糖が不足すると筋肉が分解されてしまったり、血糖値が下がって危険な状態になることがあります。
そのため、普段の生活では筋肉の量を減らさず、体脂肪を増やさない程度に炭水化物の量を調整していても、試合の日が近づくと体内のグリコーゲン貯蔵量を増やすために炭水化物量を増やすなど食事内容を変更します。
また、試合が長時間にわたる場合は休憩時間どに軽い食事で糖を補給することも少なくありません。
このとき、試合や試合前のトレーニングで疲れてしまい、食事を摂ることができないと糖を補給することができず、試合中にエネルギー切れを起こすかもしれません。
試合でパフォーマンスを高めるためにも、食べる力が必要ということですね。
免疫力を補う
「運動は免疫力を高める」といわれていますが、ハードな運動は体力を消耗させるた免疫力を下げてしまうといわれています。
また、運動によって呼吸数が増えると体内にウイルスや菌を取り込む確率も高くなるため、アスリートは病気にかかるリスクが高いといえます。
ビタミンやミネラルといった栄養素のほか、乳酸菌や食物繊維などを摂取して免疫力を高めることは、一般の人にとっても重要ですが、病気などのリスクが高いアスリートにはとくに重要といえます。
疲労回復
ハードなトレーニングで体力を消費するだけではなく、筋肉や骨などの負担が大きくかかるアスリートにとって疲労回復は重要です。
体に疲労が溜まったままでは翌日のトレーニングや試合に支障が出るだけではなく、集中力低下などから怪我をするリスクも高まってしまいます。
体の疲労を回復してくれるビタミンB群、血液の循環をよくするミネラルなどの栄養を積極的に摂ると疲労回復効果が高まります。
まとめ
このほか、食べるときのかむ動作によってストレスが発散される、「おいしい」と感じることでメンタルケアができるなど、食べることで得られる効果は多く、アスリートにとって食べることの重要性はとても高いといえます。
「食べる力は生きる力」といわれますが、アスリートにとって食べる力は競技力、成長力などにも繋がっています。