BCAA(必須アミノ酸)とは?効果的な摂り方とタイミングについて教えてください。
2019年11月01日
近年、健康志向の高まりとともに「プロテイン」「GABA」{BCAA」などさまざまな成分が注目されるようになりました。
なかでもBCAAはコンビニや自動販売機で売られているドリンクにも入っていることから名前を聞いたことがあるという方も多いでしょう。
しかし、BCAAがどんな成分でどのような効果があるのかはいまいちわからないという方もいるのではないでしょうか。
BCAAは必須アミノ酸のうち3つ
人間の体は約60%が水分、残りはたんぱく質とミネラルなどでできています。
たんぱく質とは「プロテイン」のことですが、筋肉はたんぱく質を原料に作られているため、プロテインを摂取しながらトレーニングを行うと効率よく筋肉を育てることができます。
たんぱく質は食事で補うことができる栄養素ですが、分子が大きいためそのままでは吸収することができません。
体内に取り込むためには酵素で「ペプチド」に分解したあと、さらに小さな「アミノ酸」に分解する必要があります。
アミノ酸は全部で20種類ありますが、「グリシン」「アルギン酸」「チロシン」といった体内で合成できる11種類の「非必須アミノ酸」と、「バリン」「トリプトファン」「フェニルアラニン」といった体内では合成できない9種類の「必須アミノ酸」に分けることができます。
BCAAとは9種類の必須アミノ酸のうち「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の三つを指しています。
BCAAとプロテインの違い
BCAAを含め、アミノ酸はたんぱく質を分解することによって得られるため「プロテインと同じ効果」と考えられがちですが、実際は様々な違いがあります。
まず、プロテインは様々なアミノ酸が結合した大きな塊であることがBCAAとは大きく違う点です。
プロテインを分解してアミノ酸として吸収するには時間がかかるうえ、BCAA以外のアミノ酸も含んでいるので手早くBCAAだけを摂りたいという方には不向きですが、BCAA以外のアミノ酸を複数摂取したいという方や、吸収に時間がかかる=腹持ちがよいという点を活かして置き換えダイエットに使いたいという方に適しています。
BCAA配合のドリンクなどは分解をしなくてもすぐにBCAAだけを吸収できるため、BCAAだけを効率的に手早く摂りたいという方に向いています。
効果的な取り方とタイミング
BCAAは筋肉のたんぱく質合成を促進、筋肉が破壊されるのを抑える、トレーニング時のエネルギーとなる、筋肉疲労の原因である乳酸を抑えるといった効果があります。
プロテインは「運動で失った分を補う」という考え方が一般的なため、運動後に摂取するのがよいとされていますが、BCAAは運動中のエネルギー切れや、筋肉の破壊などを防ぐために運動前の摂取が効果的とされています。
運動を始める前にBCAAを摂取していると運動後の筋肉痛を感じにくくなるという報告もあるようです。
また、トレーニングや試合の合間、運動後に適宜摂取するのもおすすめです。
まとめ
BCAAは鶏むね肉やカツオ、マグロ、鮭などに多く含まれているため、普段の食事から摂取することが可能です。
しかし、運動前などに食事を取るとパフォーマンス低下を招く可能性があるため、運動前や運動の合間に摂取するならBCAAを含んだスポーツドリンクやサプリメントがよいでしょう。
サプリメントには粉末、カプセル、タブレットなどがありますので、それぞれのライフスタイルにあった製品を選んでくださいね。