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鍋料理に欠かせないポン酢。そもそもポン酢の「ポン」とはなんですか?

ポン酢とは本来、レモンやライムなどの柑橘類の果汁に酢をくわえた調味料のことですが、一般的に「ポン酢」というとポン酢に醤油を加えた「ポン酢醤油」のことを指しています。
ポン酢醤油には「柚子ポン酢」や「すだちポン酢」など様々な種類があるほか、昔ながらの製法で醤油を作っている蔵元のこだわりが詰まったポン酢醤油も販売されており、スーパーなどにはポン酢醤油を集めたコーナーが作られていることもあるほどの人気です。
ところで、ポン酢の「ポン」とはいったいどのような意味があるのでしょうか。
今回は、ポン酢の名前の由来と家庭で作るポン酢醤油のレシピを紹介します。

 

「ポン酢」の由来には諸説あり

ポン酢の名前の由来は、「蓋を開けたときにポンという音がするから」や「にっぽんいちの”ポン”」「ポンカンやデコポンのポン」などさまざまな説がありますが、現在最も有力な説は、オランダのカクテル酒「ポンス」に由来するというものです。
ポンスは蒸留酒に柑橘類の果汁を混ぜたお酒で江戸時代に日本に伝わりましたが、時代が経つにつれてお酒ではなく酸味の果汁のみを指すようになり、酸味の調味料である「酢」の字があてがわれて「ポン酢」になったといわれています。

なお、オランダ語のポンスは17世紀以前の西ヨーロッパで生まれた蒸留酒、砂糖、レモン汁、水、紅茶または香辛料という5つの材料で作った飲料「パンチ(ポンチ)」のことで、パンチの名前はヒンディー語やサンスクリット語で5を意味する「パンチ」が由来といわれています。

ポン酢がオランダ語の「ポンス」に由来し、ポンスがヒンディー語の「パンチ」に由来するというのはあくまでも「一説」ではありますが、身近な調味料であるポン酢の名前が長い歴史の中で変化しながらインドから西ヨーロッパやオランダを経由して伝わったのだと考えるとロマンがあるお話です。

ポン酢醤油の作り方

様々な料理に活躍するポン酢醤油は家庭でも簡単に作ることができます。好みの果汁を使って自作してみてはいかがでしょうか。

 

【材料】
・醤油 150ml
・酢 50ml
・みりん 100ml
・柑橘果汁(レモンや柚子など好みのもの) 適量
・昆布茶 適量

 

【作り方】
1:小鍋にみりんを入れ、加熱してアルコールをとばす
2:他の材料と混ぜ合わせる
3:冷蔵庫で30分ほど寝かせる

昆布茶ではなくかつおの顆粒だしや、昆布、鰹節などでも作れます。昆布や鰹節を使うときは寝かせる時間を長めにするとうま味が染み出し味がまろやかになります。
みりんはアルコールが心配だと感じる場合は砂糖で甘みをつけても問題ありません。
果汁を絞るときは皮の苦みがはいらないよう注意しましょう。市販のレモン果汁などを使ってもよいでしょう。

まとめ

鍋料理に欠かせないポン酢やポン酢醤油は自宅でも簡単に作ることができます。果汁の種類を変えるだけではなく、ダシの種類や配分を変えることで料理に合わせた味わいにすることができます。