強くなるために食べる間食。ジュニアアスリートの補食(間食)の選び方を教えてください。
2023年01月01日
成長期は体を大きくするために多くの栄養を必要とする時期ですが、日常的にスポーツをするジュニアアスリートは特に多くのエネルギーや栄養を必要とします。
日々の食事は、試合でパフォーマンスを出すためや練習で消費したエネルギーや栄養を補うために大切であるだけではなく、ケガをしにくく競技で負けない強い体を作るためにも非常に重要ですが、三度の食事だけでは必要なエネルギーや栄養を摂取できないことが少なくありません。
そんな時、不足した栄養を補うために役立つのが、通常の食事の合間などに取る「補食」です。
今回は、ジュニアアスリートの補食の選び方をご紹介します。
補いたい栄養素で選ぶ
補食は嗜好品として食べるおやつや間食ではなく、三回の食事のみでは不足する栄養やエネルギーを補うためにとる、第四の食事ともいうべき存在です。
そのため、何を食べてもよいというわけではなく、目的に合った栄養素を摂取できる食品を選んで食べる必要があります。
例えば、身体強化やケガ防止のために骨や筋肉を強くしたい場合は、タンパク質やカルシウムを摂れる食品を選ぶ必要があります。
体を動かすエネルギーを補いたいときは炭水化物や糖分、疲労回復やコンディションを整えたいときはビタミンやミネラルを摂れる食品を選ぶとよいでしょう。
タイミングで選ぶ
ジュニアアスリートの補食に適したタイミングは「練習や試合などの前」と「練習や試合などの後」の二つです。
練習や試合などの前は運動に必要なエネルギーが不足しないよう、糖質を摂取します。糖質の吸収速度は食べ物の種類によって異なりますので、日常のトレーニングや持久力が必要な競技の試合前は糖の吸収が早い食品と遅い食品を組み合わせる、瞬発力が求められる競技の試合では糖の吸収が早い食品を中心に取るというように競技や場面に合わせて食品を選びましょう。
また、練習や試合前は消化の負担が大きい脂質やたんぱく質の摂取は控えめにしましょう。
練習や試合の後は、競技で消費したエネルギーを補うための糖質や、運動によってダメージを受けたり疲労したりした体を修復するためのタンパク質やビタミンを摂れる食品が適しています。
運動後30分以内にタンパク質を摂取すると筋肉の損傷の回復が速いだけではなく、筋肉の強化に繋がるといわれています。
また、激しい運動などで糖質を使い果たした状態のままだと、体は筋肉を分解して糖分を補おうとしてしまいます。筋肉がやせてしまうだけではなくタンパク質を摂取しても効果を発揮できないので、運動後は糖質をしっかり摂っておきましょう。
補食に適した食べ物
ジュニアアスリートの補食に最適な食品は、糖質を補うのに最適な米、パンなどの主食、体に吸収されやすい糖とビタミンを含んだ果物、タンパク質やカルシウムが豊富な乳製品があげられます。
素早く効率的に糖分を摂取したいというときは、砂糖を中心に使った低脂肪の和菓子もおすすめです。コンビニなどで手に入れやすく携帯性もよいため、試合前の補食に最適でしょう。
また、パウチ型のエネルギーゼリーは素早く手軽に取れて水分補給も兼ねることができます。エネルギーのみ、ビタミン入り、プロテイン入りなど種類も豊富なので、タイミングなどに合わせて選ぶことができます。
まとめ
ジュニアアスリートの補食は「いつ食べるか」「何を目的に食べるか」を意識し、それに合った栄養素を含む食品を選ぶことが重要です。食べやすさや消化のしやすさ、持ち運びのしやすさなども意識すると、より適切な補食を選ぶことができるでしょう。