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女性アスリート向けの食事作りで気をつけたいこと4つ。

生理の影響でホルモンバランスが変化する女性は貧血、骨粗しょう症を起こしやすく、生理不順や摂食障害に陥ることがあります。

そのため、男性アスリートに比べて女性アスリートの食事作りは難しく、ひとりひとりの年齢や体格、運動量などに配慮した細かいケアが必要です。

女性アスリートの食事作りではどんなことに気をつければよいのでしょうか。

適度に脂質を摂る

アスリートにとって体脂肪は天敵のような存在です。

そのため、アスリートの食事作りでは脂質を減らして体脂肪が増えるのを防ぐことが重視されますが、女性の場合、脂質を制限しすぎるとホルモンバランスが乱れる原因になります。

というのも、女性ホルモンは脂質を原料に作られているため、食事の脂質が不足すると女性ホルモンを作ることができなくなってしまうからです。

ホルモンの減少は生理不順や無月経、骨粗しょう症などの原因となりますので、減量中などは特に脂質不足やエネルギー不足にならないよう、適度に脂質を摂取するよう心がけましょう。

ミネラルをしっかり摂る

女性は生理で多くの血液を失うため、男性に比べて貧血になりやすいという特徴があります。

また、女性ホルモンが不足すると骨密度が低くなり、閉経を迎えると骨粗しょう症に悩まされる女性もたくさんいます。

ハードなトレーニングでミネラルを多く消費し、食事制限でホルモンバランスが乱れやすい女性アスリートは貧血や骨粗しょう症を起こしやすい状態ですので、鉄分やカルシウムを積極的に摂取する必要があります。

また、鉄やカルシウムの働きを助けるマグネシウムや銅などのミネラルも摂っておきたいですね。

生理中は食事制限をストップする

生理中は多くの血液を失うだけではなく、エネルギーの消費量が多く精神が不安定になりやすい時期です。

この時期に食事制限をすると貧血やエネルギー不足による体調不良を招きやすいので、できる限り食事制限はストップしたほうがよいでしょう。特に、減量をしているときは減量をいったん中断したほうがよいかもしれません。

減量はゆっくりペースを心がける

女性ホルモンには体に脂肪を蓄える働きがあるため、食事制限を行っても体重や体脂肪がなかなか減らないということがあります。フィギュアスケートや新体操、バレエなど見た目の美しさも審査基準となる競技を行う女性アスリートにとっては大きな問題なのではないでしょうか。

しかし、体重や体脂肪がなかなか減らないからといって食事を制限しすぎると、エネルギー不足になって様々なトラブルが起きるだけではなく、摂食障害などを引き起こすこともあります。

できるだけ早く減量したいという気持ちはもっともですが、体を壊しては元も子もありませんので、ハードな食事制限は避け、減量はゆっくり行いましょう。

まとめ

女性アスリートの食事はアスリート向けの食事内容であるとともに、ホルモン変化など女性特有の体質に沿った内容である必要があります。

さらに、競技内容によって必要な栄養素や栄養バランスは微妙に異なりますので、スポーツ栄養学の知識がある栄養士などに相談して献立を考えるとよいでしょう。