温野菜と生野菜のメリットとデメリット
2019年03月14日
カロリーが低く、ビタミンや食物繊維をたっぷり含んだ野菜は健康維持には欠かせない食材です。
野菜たっぷりの具だくさんスープやサラダとして積極的に野菜を食べているという方も多いのではないでしょうか。
野菜には「茹でる」「炒める」などの加熱調理を行った「温野菜」と、熱を加えずに調理した「生野菜」の2通りの食べ方があります。
それぞれ、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。
温野菜のメリット
温野菜のメリットは、なんといっても「たくさん食べることができる」ということです。
レタスやキャベツなどの葉物野菜は、生の状態ではかさ(嵩)が大きくたくさん食べることができませんが、加熱調理するとかさが減るため、より多くの量を食べることができます。
硬い野菜を柔らかく食べることができる、調理することで苦みやえぐみを抑えることができる、調理法によっては野菜の味わいをより引き出すことができるのも大きなメリットです。
また、ニンジンに含まれるビタミンAなどの「脂溶性ビタミン」は油で炒めると吸収されやくなるなど、加熱することで吸収しやすくなる栄養素もあります。
温野菜のデメリット
温野菜のデメリットは、加熱することで失われる栄養素があることです。
例えば、ビタミンB1やビタミンCなどのビタミン類、抗酸化物のクロロゲン酸、カルシウムなどのミネラルは水に溶けやすく、茹でて調理すると茹で汁に栄養素が流れ出てしまいます。
茹で汁ごと食べるスープ、蒸し料理など、調理方法を工夫することで損失を防ぐこともできますが、生で食べるときよりは栄養価が低くなってしまいます。
生野菜のメリット
生野菜のメリットは調理による栄養の損失を最小限にとどめることができるという点にあります。
野菜を水洗いすると切り口から栄養は流れ出てしまいますが、茹でたときなどに比べると損失量は少なくなります。
また、野菜に含まれている食物酵素や食物繊維をそのまま摂ることができるのも大きなメリットです。
さらに、生野菜は「見た目の良さ」もメリットといえます。
例えば、朝食についている野菜料理が「サラダ」と「煮物」の場合、すがすがしい気持ちになるのは、やはりサラダの方ではないでしょうか。
見た目にも楽しめる生野菜は、体だけではなく心も元気にしてくれます。
生野菜のデメリット
生野菜のデメリットは、一言でいうと「食べにくい」ということではないでしょうか。
レタスやキャベツなどは柔らかい野菜ですが、生の状態ではかさが大きくたくさん食べることができません。
ニンジン、じゃがいも、ゴボウなどの根菜類は生のままだと硬く食べにくい野菜です。
ピーマン、ホウレン草、小松菜などの野菜は苦みやえぐみがあるほか、にんにくや玉ねぎは辛味や臭いなどの問題もあります。
さらに、生の野菜は温野菜に比べて「傷みやすい」というのもデメリットです。根菜類は日持ちしますが、葉物野菜はすぐにしおれて味が落ちてしまいます。
まとめ
生野菜と温野菜にはそれぞれメリットとデメリットがあり、どちらの方が優れているとは一概にいうことができません。
例えば、温野菜は生野菜に比べて栄養価が低くなりますが、生野菜よりもたくさん食べることができるため、トータルで見ると温野菜で食べたほうが多くの栄養を摂取できるということもあります。
健康維持のためには、温野菜、生野菜という形にこだわるのではなく、素材に合った方法で調理された野菜をバランスよく食べることが理想です。