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毎日の食事が楽しくなる「スマイルケア食」とはどんな介護食ですか? 

高齢化が進んだ現在、介護を必要とする人が増えたことでその「質」や「あり方」が注目されるようになり、なかでも「食」について様々な取り組みが行われるようになってきました。

噛む力・飲み込む力が衰えるだけではなく食欲も落ちる高齢者は低栄養を起こしやすく、低栄養がきっかけで体の機能が衰え、さらに食事の量が減るという悪循環になることがあります。

そのため、いかに楽しく、負担なく、栄養のある食事を取れるかが非常に重要な課題となっています。

そんな背景から生まれたのが、新しい介護職と呼ばれる「スマイルケア食」です。

スマイルケア食とは

従来の介護職は食べる人の状態に合わせた硬さと大きさ、粘度といった形態が重視されており、味や見た目のよさはあまり重視されていませんでした。

そのため、「なにを食べているかわからない」「おいしくない」「食事が楽しくない」といった不満を感じる高齢者が多く、低栄養という問題の解決にはなかなか至りませんでした。

これをうけ、農林水産省は食べやすさに加え、味付けやおいしそうな見た目にもこだわった新しい介護職として「スマイルケア食」を提案。種類が限られていたこれまでの市販介護食よりも献立が豊富になり、グラタンやリゾットといった洋食やセリーといったデザートまで介護食として食べられるようになりました。

「食べたいものを食べられない」というストレスが減り、見た目もきれいでおいしい食事ができるようになることで、食欲の増進と栄養摂取の改善、日々の満足度アップといった効果が期待されています。

介護食の分類

介護食では食べる人の噛む力・飲み込む力に合わせた食品のやわらかさや形状が区分されています。

従来は4つに分けられていましたが、スマイルケア食の取り組みが始まったことで区分がさらに細かくなり、7つに分けられるようになりました。

従来の介護食にあった区分

・容易に噛める(弱い力で噛める)

・歯茎でつぶせる

・舌でつぶせる

スマイルケア食で新たに追加された区分

・介護予防のための食品(噛む力・飲み込む力に問題がない人が対象)

・ペースト状の食品(粒があっても口の中でまとまりのよい食品)

・ムース状の食品

・ゼリー状の食品

まとめ

近年、スマイルケア食を取り入れる介護施設も増えており、おいしくて食べやすい介護食が徐々に広まりつつあるようです。

また、これまでは「刻み食」を施設内で作っていたのをやめ、配食サービスを利用してムース食を取り寄せるようにしたところ、介護者の作業負担が減り経費削減になったという例もあります。

弊社では噛む力・飲み込む力が弱い高齢の方向けのムース食、やわらか食の配食サービスも行っております。スマイルケア食を取り入れたいとお考えの事業所様は、一度ご相談ください。